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オフサイドトラップ

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おはようございます。
今朝は競馬の話題から。
もっとも不運な天皇賞馬オフサイドトラップが亡くなりました。
98年天皇賞・秋を制したオフサイドトラップ(牡20)が
腸障害のため、けい養先の北海道・新冠の明和牧場で死んだ。

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オフサイドトラップは優れた能力の持ち主だった。
屈腱炎による休養をたびたび挟みながらも、先行力を駆使し、
決して大崩れしない、安定感抜群の馬だといえた。
オフサイドトラップは1998年天皇賞に出走したのである。
だがこのレースは、勝った馬でも負けた馬でもなく、
“ゴールできなかった馬”が主役を務めた。
その主役とは、サイレンススズカだ。

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天下一品のスピードを持ち、バレンタインS、中山記念、
小倉大賞典、金鯱賞、そして宝塚記念と、5連勝で
GIタイトルを手にしていた。
秋初戦の毎日王冠でもエルコンドルパサーやグラスワンダーを
相手にしない快速で逃げ切り勝ち。エルコンドルパサーに
日本国内で土をつけたのはサイレンススズカだけである。
中距離最強の称号を勝ち取り、単勝オッズ1.2倍という
断然人気でこの天皇賞に臨んでいたのである。
鞍上武豊のサイレンススズカは快調に飛ばしたが、
4コーナーで骨折、競走中止した。
ちょうどケヤキの向うだった。

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東京競馬場は悲鳴に包まれ、多くのファンが
苦しそうにたたずむサイレンススズカの様子を見つめた。
私も最初は何が起こったのかわからなかった。
ここで、まさに容赦のない走りを見せたのが
オフサイドトラップだった。
オフサイドトラップここぞとばかりにスパート、
一気に先頭を奪い、最後は追い込んだステイゴールドを
1馬身余退け、念願のGIタイトルを獲得した。
8歳馬による天皇賞制覇は史上初でした。
しかし、レース後、当然のように話題は予後不良となった
サイレンススズカに集中した。
勝利を称える声の少ない中で盾を戴いたオフサイドトラップは、
天皇賞・秋の歴代1着馬のうち、
もっとも不運な勝ち馬だといえるのかも知れない。
実は、このレース獲ったのでよく憶えているのでした。
ひねくれ者の私は、サイレンススズカ消しで勝負しました。
競馬はドラマですね。
オフサイドトラップよ、安らかに。合掌。