おはようございます。
「サトウの切り餅」の特許侵害認定、越後製菓に軍配
知財高裁で特許権侵害を認める中間判決を言い渡した。
また「三洋」商号の使用差し止め提訴
三洋電機が旧子会社三洋ホームズにありました。
最近裁判に関するニュースをよく耳にしますね。
実は友人の不動産にからむ民事裁判で
昨日東京高裁に一緒に行ってきました。
1審の控訴があったのが今年3月、
6ヶ月経って昨日行われたのが、
まるで出席確認と次回の日程調整の数分間だけ、
次回は11月中旬。「この日はダメですです」の連呼
ゴルフのコンペの打ち合わせみたい。
おまけに、裁判官の声が小さく聞きとりにくい。
何でしょうか? これって。
友人もあきれていました。
今朝は大上段から日本の裁判について考えてみました。
とにかく裁判というのは長い。
オウム真理教の麻原彰晃の裁判など11年も続きました。
そんな社会的な関心を呼ぶ裁判ばかりではなく、
離婚裁判や解雇された従業員が会社を訴える裁判なども
何年も続くことが多いのです。
それにしてもどうしてこんなに裁判は長いのでしょうか?
裁判官や裁判所で働いている公務員が
無能で怠け者だからでしょうか?
お役所仕事でまったく効率化されないからでしょうか?
たしかにそういう面もあるかもしれません。
しかし、他方で、裁判が長いのは、実はほかの理由があります。
それは裁判では通常どちらか片方に裁判をなるべく
長引かせたいというインセンティブが存在するからです。
今回の相手方がそうです。
例えば、会社が従業員を解雇して、
この従業員が裁判を起こしたとします。
もしこの場合に会社側が給料を払わなかったら、
この元従業員は判決を待たずして負けが確定でしょう。
そんな裁判を継続できるほどの資力がないからです。
強い方が兵糧攻めをして勝ってしまいます。
だから、日本の司法制度は、こういう場合は
従業員側に、よほどの解雇事由がなければ
「仮の」地位保全の命令を出します。
これで会社側はこの裁判しかやらない従業員に給料を
満額払い続けることが確定します。
これで、のらりくらりと地裁、高裁、最高裁と10年も裁判を
続ければ、会社は年収10年分プラス裁判費用の損失です。
逆にいえば元従業員は全く働かずに
毎月毎月満額給料が貰えることになります。
もちろん総てがそうではありませんが。
また、離婚裁判も同じで、夫から離婚してほしいといわれても
10年も裁判でがんばっている奥さんもたくさんいるそうです。
結局は裁判をしている間ずっとお金が振り込まれるからなのです。
このように裁判というものは往々にして、
片方にそれをなるべく引き伸ばすインセンティブが働くものです。
もちろんそれだけが、原因ではないのでしょうが、
いやはや、なんとも!!